湘南：被災のＪ１仙台と練習試合ホームページ制作横浜

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好敵手にエール

2011年04月14日神奈川ニュース
　　
　Ｊ２湘南は13日、平塚競技場でＪ１仙台と練習試合（45分×３本）を行い、２―０で勝った。主力が出場した１本目の36分にＭＦアジエルのゴールで先制。３本目には、けがから復帰したばかりのＦＷ中村が追加点を挙げた。

　そろってＪ１昇格を決めた一昨年も、激しいＪ１残留争いを演じた昨年も、直接対決の星取りは五分だった。湘南にとって“永遠の好敵手”といえる仙台は、ホームタウンが東日本大震災で被災し、現在は23日のリーグ再開に向けて、12日までは千葉、14日からは埼玉と各地を転々とする難しい調整を続けている。

　そんな折に組まれた練習試合。両チーム入り交じっての記念撮影と黙とうで始まり、無料開放されたスタンドでは数十人の仙台サポーターとエールを交換する場面もあった。だが、ひとたび試合が始まると、公式戦さながらの激しさでぶつかり合った。

　結果は、仙台の調整遅れもあってか、湘南が“格上”相手に勝利。アジエルの先制点をアシストしたＦＷ佐々木は「（自分で）点は取れなかったけど、それ以外はいい感じだった」と好感触とともに振り返った。

　守備でも10日のＪ２草津戦に続く２試合連続の完封。ただ、反町監督は「仙台は相変わらずセットプレーが強い。失点こそなかったが（マークは）外されていた」と課題を見つけており、単なる慈善では終わらない強化につながったようだ。

◆復帰の中村自ら祝砲
　右太もも裏の肉離れで戦列を離れていたＦＷ中村が、復帰戦でいきなりゴール。３本目の15分すぎに交代出場すると、練習生の右クロスにニアで頭を合わせ、豪快にネットを揺らした。

　開幕戦の大勝にチームが喜びに浸る中、一昨年のチーム得点王は一人苦しんでいた。１月の練習中に故障し、一度は練習復帰を果たしたが、その日に再び故障。30分の時間限定ながらようやくこぎ着けた今季初の実戦とあって、「ホッとしてます」と頬を緩めた。

　反町監督も「（復帰は）そりゃ大きいよ」と喜んだが、前日に再合流を果たしたばかりの強行軍。本人は「少しずつ上げていって、再開の時にピークにもっていけたら」と、はやる気持ちを抑えて話していた。