９年前の厚木・女性殺人容疑の32歳男逮捕ホームページ制作横浜

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先月設置の特命班が捜査/神奈川県警

2011年04月21日神奈川ニュース
　　
　２００２年６月、厚木市下依知の路上で、近くに住む飲食店従業員女性＝当時（48）＝が他殺体で見つかった事件で、厚木署特別捜査本部は20日、殺人の疑いで、小田原市中里、電気設備業山本孝幸容疑者（32）を逮捕した。同容疑者は「覚えていない」と容疑を否認しているという。

　今年３月に新設した捜査１課内の未解決事件特命班が、当時の資料などをもとに捜査。捜査関係者によると、現場からなくなっていた女性の携帯電話が、事件後約１カ月間使われており、通話履歴を捜査するなどして同容疑者が浮上。任意提出された同容疑者のＤＮＡ型と、現場の女性の着衣への遺留物が一致したという。同班は、殺人など凶悪犯罪の公訴時効廃止に伴い発足。同班が手掛け、容疑者逮捕に至った県内初のケース。

　逮捕容疑は、02年６月25日ごろ、厚木市下依知の路上で、女性に暴行を加えて首を絞め、腹部の臓器損傷と首の圧迫により殺害した、としている。現場から財布などが見つかっていないことから、特捜本部は、殺害の詳しい動機とともに、強盗殺人容疑も視野に捜査を進める。

　同本部によると、同容疑者は事件当時派遣社員で、女性宅から約５００メートル東のアパートに居住。契約期間満了前で事件の約４カ月後の02年10月に小田原市内に転居していたという。

　女性は勤務先の焼き肉店を24日午後11時ごろに出て、徒歩で約１・２キロ離れた自宅に帰宅途中に襲われたとみられ、25日午前０時25分ごろ、自宅前の路上で首に着衣を巻かれた状態で倒れているのを発見された。周辺の路上には女性の衣服などが散乱していた。発見時、女性の財布や携帯電話は見つかっていなかった。　

　９年前に起き、未解決だった事件は、現場近くの住民にも不安の影を残し続けた。殺害された女性の自宅近くの女性（49）は「近くで事件が起こると、必ず９年前の事が話題に上った。事件発生後しばらくは、集団登校や通学路での見守りが続いた」と話した。

　女性が勤務していた焼き肉店の男性従業員（36）は「（職場では）なかなか捕まらないと話していた。女性は食器洗い担当で、仕事で恨まれるようなことはないと思う」と振り返り、容疑者と女性との接点にも思い当たる節がないといぶかった。

　一方、事件の約４カ月後、女性宅近くのアパートから山本容疑者は小田原市内に転居。逮捕時に住んでいた同市内のアパート近くの男性（30）は「昨年夏、店の駐車場でバーベキューをしていた時『うるさい』と怒鳴られた。夜中に因縁をつけられたこともある。あまり関わらないようにしていた」と語った。

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