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横浜にはおいしいお蕎麦屋さんが無い。

横浜にはおいしいお蕎麦屋さんが無い。

デスクワークばかりしていると、食事だけが唯一の息抜きの時間といいますか、結構貴重なリフレッシュタイムなのです。。

かく言う私はめんが大好き。ラーメン、冷麺、パスタにうどん。とにかく一日に一度はめんを食べないと落ち着かない、ほとんど病気です。…とは言いましても、格別グルメという訳ではない。ジャンクフード大いに結構。化学調味料大歓迎。もちろん立ち食いの駅蕎麦なども、ジャンル別ランキングはけっこう高めだったりもするのです。

そうです。大切なのはイメージなのです。

立ち食い蕎麦には、立ち食い蕎麦の価値と美学がちゃんとある。自分の中に長年刷り込まれた、立ち食い蕎麦のイメージさえ裏切らなければ、それはけっして高級懐石料理にも引けをとらない至極の満足感を得られるわけです。だからと言って100点なんか求めていません。65点もあればいいんです。｢ああ、立ち食い蕎麦食ってるな。｣とか、｢ハンバーグ食ってるな。｣とかね。格別美味くなくたっていいんですよ。いやむしろ美味すぎるのは良くない。すぐに飽きてしまいます。｢そこそこ。｣これがベストな私にとっての食事なのです。

…ところが、こんなにおおらかなわたしでさえ、許せないのが横浜の蕎麦です。この場合の蕎麦は｢蕎麦屋さんのおそば｣です。横浜の住人になってから早十数年、今まで何度も市内の蕎麦屋を食べ歩きましたが、そばを食べたという満足感を得られたことが無いのです。

…よくよく考えてみると、横浜に限らず最近はどこへ行っても蕎麦屋らしい蕎麦に出会うことが少なくなった気がします。どこのお店も店構えは立派でとても綺麗だし、手打ち蕎麦を売りにしている人気の蕎麦屋さんの麺は、確かに綺麗なのですが、いかんせんどこも香りが無い。

見た目は美しく、馬鹿みたいに腰だけはあるのにおいしくないのですよ。ごく稀に｢おおこれは…！｣と唸らせる麺を出すところもあるのですが、そういうお店に限って汁が弱い。関西風だかなんだか知りませんが、最近はどこへ行っても出汁と塩辛さだけが際立って、それでいて薄い汁ばかりが横行しているようで情けなくて仕方が無い。そばを全部つゆの中につけちゃってジャブジャブ泳がせて食うなんざ、そばじゃありません。そばの｢ようなもの｣でしかありません。

だからといっても、毎回東京の老舗のお蕎麦に通えるほどの暇と金があるわけじゃなし…。

どなたか、横浜市内で、本枯れかつお節の香りが立って、力強く塩辛くないそんな昔ながらのつゆを出してくれるお蕎麦屋さん知りませんか？

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