７９歳認知症の妻殺害の夫に執行猶予判決ホームページ制作横浜

献身的な介護に理解/横浜地裁

2011年4月29日横浜ニュース

重度の認知症だった妻＝当時（79）＝の首を絞めて殺害したとして、殺人罪に問われた無職の夫の被告（85）の裁判員裁判判決で、横浜地裁（高橋徹裁判長）は28日、「事件の経緯や動機で同情すべき事情がある」として、懲役３年、執行猶予５年（求刑懲役５年）を言い渡した。

高橋裁判長は「認知症の妻を献身的に介護しようとするあまり疲弊、将来を悲観して心中しか方法がないと追い詰められた。客観的にほかの解決策を十分検討せず短絡的といえる」と認定した。

その上で、「献身的介護は妻への愛情や責任感に基づくもの。心中以外の方法を選択できなかったのは、信頼と愛情に基づき50年近く連れ添った夫婦間の心情として理解でき、同情に値する」とした。

弁護側が主張していた自首の成立は退けた。

判決によると、同被告は昨年11月８日午前４時ごろ、入所していた藤沢市内の有料老人ホームの居室内で、妻の首をネクタイで絞めて窒息死させた。　

P.S.
切ない裁判ですね。認知症を含め、要介護の家族を抱えた人の気苦労は、同じ経験をした人にしか判らない部分が多々あります。現在の福祉政策は、国民の人間性をまったく無視した上に成立っている悪法です。

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