中華街にも余波、コックら400人一時帰国ホームページ制作 横浜

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東日本大震災:臨時休業や短時間営業も

2011年4月2日横浜ニュース
  
 東日本大震災の直後から、1980年代以降に来日した「新華僑」の一時帰国が相次いでいる。中国にいる親たちが不安をかき立てられ、帰国を促した影響と みられる。横浜中華街でも、コックや接客係など約400人が帰ったもようで、臨時休業や閉店時間を早める店が激増。街に定着している老華僑は「客足が戻っ ても対応できない」と危機感を募らせる。

 老舗料理店「萬珍楼」の林兼正社長は「従業員の親がテレビやインターネットで被災状況を知り、『すぐ帰してくれ』というので、うちでも8人を帰国させ た」と苦渋の表情。林さんによると、中華街で働く人の約5分の1に当たる400人ぐらいが、大震災を機に中国へ帰ったという。

 一時帰国した人の大半は、新華僑とみられる。元祖ブタまん「江戸清」の高橋伸昌社長は「大震災直後から、新手の商法のクリの街頭販売や食べ放題の店のビ ラ配りが急減した」と証言。ある店は店主が行方不明になり、老華僑の家主は「日本では法律的な手順を踏まないと、次の借り手が探せない」と頭を抱えている という。

 一方、大震災直後には観光客らは遠のいた。「先々の見通しがつかないと、人間は本能的に『巣ごもり志向』になってしまう。うちの店も、売り上げが半分ぐらいに落ちた」と林さん。休日は、客足も戻りつつあるが、大震災に原発事故も追い打ちをかけているという。

 従業員不足と観光客減少の「内憂外患」を抱えた中華街では、多くの店が臨時休業や閉店時間を早めるなどの自衛策を取り始めた。「被災地に復興資金を回すため、元気な観光地の経済をさらに活性化させるべきだ」(林さん)という正論にも、先行き不透明な現実が立ちはだかる。

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