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農産物の放射線検査値まとめ「安心」を発信

2011年3月31日横浜ニュース
　　
　放射線による農産物汚染問題を受け、市場関係者などに自主的な情報発信の動きが広がっている。販売先に必要な情報を整理して伝えることで風評被害の防止に役立てようという狙いだ。生産者と消費者をつなぐ流通の要として、安心感の維持に奔走している。

　横浜市中央卸売市場本場（横浜市神奈川区）の卸売業者金港青果は、放射性物質の検出値などをまとめた資料を毎朝、仲卸や小売商の団体に配布している。

　国や被災地の自治体が発表する情報を基に、産地や品目ごとに放射線検査結果を整理。「『安心』を数値やデータで示すことが風評被害防止の最善策」（福島秀平専務）として問題発覚直後から続けている。

　レストランやホテルに野菜を納めるつま正（同区）も同様の資料を作成。配達時に荷と一緒に手渡していたが、刻々と変化する情報に対応するためホームページ公開に切り替えた。

　小山正和営業部長は「産地名だけでレッテルが貼られている現状を改めたい。中間流通で働くわれわれには生産者を守る責任がある」と気概を見せる。産地変更を思い直した飲食店も実際にあったという。

　小売りの現場でも情報開示の動きが進む。28日から福島や茨城産の販売を再開した横浜水信（同市西区）は、商品の値札に放射線量の調査結果を添えている。

　独自に専門機関に依頼し、毎日３品目程度を検査。１品種２万円前後のコストが掛かるが「野菜を売ることが最大の産地支援」と話す。初日は60袋ずつ仕入れた茨城産のチンゲンサイとピーマンが完売したという。

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